今村製陶
菱形注器
差しつ、差されつの時間を愉しむ
向かい合い、互いの盃にそっと酒を注ぐ。
そんな「差しつ、差されつ」のひとときを、より自然に楽しめる注器です。

相手の杯の減り具合を気にしながら、すっと手を伸ばす所作。
会話とともに流れる時間に、やわらかな余韻を添えてくれます。
ひとりで静かに味わう一杯にも、心地よく寄り添います。
持ち替えずに注げる、やさしいかたち
両端に設けられた注ぎ口により、器を持ち替えることなくスムーズに注ぎ分けが可能。
菱形のフォルムは手にしっくりと馴染み、安定して持つことができます。

正面の相手にも、自分の盃にも、無理のない動きで注げる設計。
容量は約300mlとたっぷり入り、ついもう一杯と進んでしまう使い心地です。
素材の個性を、そのまま景色に
天草の陶石をもとに、あえて等級の低い原料も活かした独自の磁土を使用。
限りある資源を無駄なく使い切るという考えが、ものづくりの背景にあります。

天然のワラ灰をベースにした釉薬が、やわらかな質感と表情を生み出す。
均一ではない色や風合いも、器の個性として楽しめる仕上がりです。
(取材・執筆:monotomoi編集部)
今村製陶
今村製陶 今村肇さん
略歴
2014年創業の窯元で、自社ブランド「JICON 磁今」を立ち上げた。美濃焼での経験を経て、磁器の温かさや柔らかさを表現するモノづくりに取り組んでいる。
ものづくりで大切にしていること
磁器の特性を活かしつつ、1240度で焼成するなど従来のセオリーに固執せず、手触りや食卓での相性を重視した器作りを行っている。
仕事観・人生観
自分の想いにしなやかに向き合い、行動力と意思をもって新しい表現を追求し続け、長年続く有田焼の技術を現代的に進化させている。
ストーリー紹介
今村製陶の今村さんは、自分の気持ちに耳を傾けてしなやかに道を選び、「磁器にも温かさを宿せる」との想いから「JICON 磁今」を立ち上げた。セオリーに縛られない発想で、温かみのある器づくりを続けている。