宝山窯
珈琲碗 COFFEE WAN
一杯の余白を生む
宝山窯の珈琲碗は、コーヒーの苦味を和らげると言われています。特別なことをしなくても、器を替えるだけで、一杯の印象が少し変わる。
忙しい朝にも、考え事の多い夜にも。
飲みものと向き合う時間に、静かな余白をつくってくれるカップです。
炎が描いた、ひとつの景色
宝山窯のマグカップは、標準サイズのコーヒーカップ。日常に取り入れやすく、自然と手が伸びるかたちをしています。

器の側面にワラを巻いた部分が赤く発色し、柔らかい雰囲気となっています。
意図して描くことはできず、ひとつひとつが偶然の重なりです。
光の当たり方や、置く場所によって表情が変わり、同じ器でも、時間とともに印象が変わっていく。

手になじみ、味になじむ備前焼
釉薬を使わず、土そのものを焼き締める備前焼。
表面はざらつきすぎず、使い込むほどになめらかさが増していきます。
堅く、割れにくく、日用品として長く使われてきた理由は、見た目だけでなく、その確かな丈夫さにあります。

コーヒーの味わいがやわらぐと言われるのも、土と炎が生む、この素材感があるから。
器が主張しすぎることなく、飲みものや時間にそっと寄り添います。
暮らしの中で使い続けるほど、少しずつ手になじみ、自分の器になっていく。

宝山窯の珈琲碗 はそんな変化を楽しみながら使うことができるカップです。
(取材・執筆:monotomoi編集部)
宝山窯
宝山窯 森敏彰さん
略歴
岡山藩公認の「備前焼窯元六姓」の直系の窯元に生まれる。備前焼を広める活動を精力的に行う。
ものづくりで大切にしていること
「窯元に生まれた」という気概と誇りを胸に、常に人とのつながりを大切にしている。使う人の顔を思い浮かべ、より良いものづくりを追及している。
仕事観・人生観
生まれ育った窯元への誇りと、合理性を大切にしながらも、人との関わりを何より重んじる。常識に縛られず、本当に必要なことを見極め、備前焼の魅力を広く伝える工夫を重ねている。使い手を想うモノづくりと、後進への支援に情熱を注ぐ姿勢が、業界全体への深い愛情を物語っている。
ストーリー紹介
室町末期から続く備前焼の名門・宝山窯の森さんは、伝統を背負いながらも、常識に囚われず合理的に未来を見据える。大学で「伝える技術」を学び、窯元体験を積極的に受け入れるなど、備前焼を多くの人に知ってもらう活動を実践。また従来の師弟制度に頼らず若手の早期独立も応援し、海外旅行の経験から得た「交流を楽しむ」姿勢で人を惹きつける。